
スイングトレードの損切り幅は、何%ぐらいが適切か?その2
さて、「スイングトレードでの損切り幅は、何%ぐらいが適切か?その1」は読んでいただけましたでしょうか?
今回は損切り幅の算出方法の例を紹介させていただきたいと思います。
①利益幅からの算出
売買ルールを作る際に、期待できる利益の幅から算出する方法です。
あなたの売買ルールで勝った場合に期待できる利益は何パーセントぐらいでしょう?
そして、勝率はどれぐらいでしょうか?
例えば期待利益が10%で勝率が40%とします。
そうすると60パーセントが損ですから
60×X<40×10なのでX<6.6666となります。
つまり損切り幅は6.6パーセント以下は絶対に死守すべきラインとなります。
これに、相場の予測不能性や、手数料、さらには利益を得ることを勘案して、さらに損切り幅を小さくする検証を積み重ねるとよいでしょう。
②テクニカル指標からの算出
取引の都度、テクニカル指標から、損切りラインを決定する方法もあります。
例えば、25日移動平均線を割り込んだら即ロスカットといった損切り幅設定です。
この方法で損切りラインを算出する売買ルールを作る時は、よく検証することが大事になります。
というのも、銘柄のその時の状況に合わせて臨機応変に対応できるというメリットもありますが、逆に、損切り幅が安定しないというデメリットがあります。
一回の取引で大きめの損が出てしまう危険性も、この算出方法では起こり得てしまいます。
③節目やの株価からの算出
例えば、ブレイクアウト投資手法を採用しているケースにおいてブレイクアウトのラインの少し下を損切りラインとしたり、あるいは、板の状況などを見て、感覚で損切りラインを決定する方法です。
これも、テクニカル指標から算出する方法と同様、一度の取引で大きめの損が出ないように注意が必要になります。
そして、スイングトレードのスキルが上達したという自信が出るまではおすすめできない方法になります。
上達すると、銘柄ごと、取引ごとに、できる限り早めの小さな損切りができるようになるかもしれませんが、そこに至るまでの経験、腕が必要になります。
適切な損切り幅は非常に迷うところでもあり、勝つために非常に大事なポイントになります。
だからこそ〇%で損切りしましょうとお伝えしたい気持ちは山々なのですが、銘柄のボラティリティや売買ルールが人それぞれ違う以上、それは不可能です。
もし、〇%ですと教えているケースがあれば、それはあまりにも無責任な発言と思います。
新興市場と東証一部といった個々の銘柄の違いや売買ルールの違いを考えれば一律の損切り幅は、お伝えできないと思います。
いずれにしても、この適切な損切り幅を売買ルール化できると、きっと勝ち組投資家が近づくと思いますので、①~③の算出方法の例を参考に、適切な損切り幅を検証していっていただくとよいのではないでしょうか。