
スイングトレードの損切り幅は、何%ぐらいが適切か?その1
今回は、損切りについてのコラムですが、大切な話で長くなりそうなので2回にわけて書かせていただければと思います。
会員様より最もよくいただく質問の一つに
「スイングトレードでの損切り幅は何%ぐらいが適切でしょうか?」
という質問があります。
今回のコラムではこの質問に対する答えを書いていきます。
2回に分かれて少し長いですが、最後まで読んでいただけたら幸いです。
一律の損切り幅の%を設定すること
残念ながら、一律の損切り幅の%を設定することは不可能に近いです。もし、一律に○○%ですと答えたとしたら、あまりにも無責任です。
人によって違う売買ルール、銘柄のボラティリティの違い、どう考えても一律で答えるのは難しいと思います。
東証一部の銘柄と新興市場の株で損切り幅が一緒だと。
例えば、東証一部の大型の銘柄の時と、新興市場の銘柄の時ではボラティリティ、つまり株のブレ幅が違うわけですが、同じ損切りラインを設定するとどうなるでしょう?
せっかく両方上昇したとしても、新興市場の銘柄のボラティリティが大きければ、途中で損切りラインに引っかかってしまうことがありえます。
というのも、株は上昇するにしても、上下を繰り返しながら上昇していくわけです、上昇の最中の上下の「下」の時に、損切りラインに引っかかってしまうリスクがふえるのです。
つまり、同じ売買ルールでも、東証一部の銘柄と新興市場の銘柄の損切り幅の%は分けたほうが良いということになります。
「え?それだと、新興市場の銘柄への投資の方が損切り幅が広くなって不利になるだけじゃないか」
と考える人もいると思いますが、それは損切り幅だけを増やしたケースです。
ボラティリティが高い銘柄なら、当然上昇の幅も大きくなりますから、損切り幅を広ると同時に利益確定ラインも同様に増やせばよいのです。
そうすると
「え?それなら、その取引だけ一回あたりの損失金額と利益金額が大きくなるってこと?」
と考える人がいると思います。
それは、投資資金が同じ場合です。
つまり、ボラティリティが高い銘柄に投資する際は損切り幅と利益幅を広げると同時に投資資金を減らせば良いのです。
そうすれば東証一部の動きが比較的緩やかな銘柄でも新興市場の多少ボラティリティが高い銘柄でも同様の売買ルールで挑めることになり、なおかつ、新興市場の銘柄だけ損切りラインに引っかかりやすすぎるといった自体を避けられます。
銘柄のボラティリティによって損切り幅を変えるという上級テクニック、身につけたくなったのではないでしょうか?
新興市場銘柄の時は最終的に株価が上昇しているにもかかわらず、その前に損切りさせれられてしまうことが結構あるという人もいるのではないでしょうか?
そしたら
投資資金を減らして、損切り幅と利益確定ラインを広げる
そんな工夫もありなのではないでしょうか?
損切り幅を一定に○%にしましょうと提示するのが難しい理由が少し分かっていただけたと思います。
「スイングトレードの損切り幅は、何%ぐらいが適切か?その2」では、損切り幅の算出方法の例を紹介させていただきたいと思います。