
実戦向きではない!?ダブルボトム(トップ)のチャートパターン
株勉強ドットコムでは、数多くの銘柄のチャートをただひたすら見続ける勉強、通称チャート1000本ノックをおすすめしていますが、数多くのチャートを見ていくと、きっといくつかのチャートパターンを見つけることでしょう。その中の一つ、カップウィズハンドルを先日のコラムで紹介しました。
今回のコラムでは、代表的なチャートパターンの一つであるダブルボトム(トップ)を紹介したいと思います。
ダブルボトム(トップ)の基本的な形
まず、ダブルボトム(トップ)の基本的な形を学習していきましょう。底値圏で出現するWの形をしているものがダブルボトムと呼ばれるもので、また、天井圏で出現するMの形をしているものをダブルトップと呼びます。
ダブルボトムは以下のような動きでネックラインと呼ばれる二つの安値の間にある山(高値)を上回った瞬間が、買いエントリーのポイントとなります。また、目安としてよく利用される利食いの目標株価はネックラインと安値の幅を買いエントリーポイントに加算した株価となります。
一方のダブルトップはダブルボトムの全く逆を考えれば良いわけですから以下のチャートの形、目標株価の算出方法になります。
底?天井?その前に・・・。
ダブルボトムやダブルトップは、底や天井といった相場の転換点を示すチャートパターンですが、その前に一つの前提があります。それは下落相場があってこその「底」であり、上昇トレンドがあってこその「天井」であるということです。これは意識するようにしましょう。というのも、MとかWの形はあまりにも多く出現するからです。
そもそも株価は上昇する際も下落する際も、一本調子ではなく、上下を繰り返しながら上昇していったり下落していったりするわけです。そのため、MやWの形でダブルボトムやダブルトップを探すと相場判断を見誤ってしまいかねません。
実は難しい、ダブルボトム(トップ)の実践的使い方
ダブルボトムやダブルトップを実践に生かしていくのは実は簡単ではありません。というのも、相場の転換というその現象自体、そんなに簡単に起きることではないからです。相場転換をいつも的確に捉えることができたら世界的著名投資家になれることでしょう。
また、相場転換がいつもダブルボトムやダブルトップのチャートパターンとなるわけではありませんから、売買ルールとして採用するのが難しいチャートパターンと言えるでしょう。
また、実践が難しい理由の一つにダマシの多さも挙げられます。「あ、ダブルボトムだ。買おう」と思っても目標としている株価まで到達する前に跳ね返されてしまったり、目標株価に達するまでかなり時間がかかって、振り返ると相場に助けられただけだった・・・というケースもあります。
利用していく際は、他のテクニカル指標と合わせて使うなり、少し工夫したほうがよいかもしれませんね。