
知らないと損する!?逆ウォッチ曲線と、大事な出来高の考え方
スイングトレードで利益を上げるためには、出来高を注意深く観察する必要があります。
個別銘柄の取引の際はもちろんのこと、東証一部の売買代金の定点観測をするなど、相場全体の勢いを把握する際にもこの、出来高の観察をしていくことになります。「出来高は株価に先行する」という相場格言があるぐらい、株式投資において出来高は重要なものなのです。
今回のコラムでは出来高と株価の関係を表した「逆ウォッチ曲線」を紹介して、その理解と実践に生かす努力を促していきたいと思います。
お使いの証券会社のツールで見てみよう
まずは、あなたがお使いの証券会社のツールで逆ウォッチ曲線を見てもらいたいと思います。適当に色々な銘柄の逆ウォッチ曲線を見ていくとあなたはどういった感想を抱くでしょう?おそらく「ぐちゃぐちゃで意味がよくわからない」という感想を抱く方が多いのではないでしょうか?
その通りです、逆ウォッチ曲線のチャートをそのまま利用するのはなかなか難易度が高いといえるでしょう。でも、逆ウォッチ曲線の「株価と出来高の関係の考え方」は非常に役立つもので、あなたが株式投資をしていく際に、きっと役立つ考え方かと思います。
こちらで紹介してる逆ウォッチ曲線はきれいな曲線を描いているものを選び出しておりますが、大体の逆ウォッチ曲線はぐちゃぐちゃとなっているかと思います。
8つの局面からなる逆ウォッチ曲線
実際に投資に逆ウォッチ曲線を利用する前に、まずは、逆ウォッチ曲線の代表的な形を覚えて、「株価と出来高の関係についての考え方」を学ぶことをおすすめしたいと思います。ここで学ぶ考え方こそ、株式投資できっと役立つ考え方になると思います。
逆ウォッチ曲線は、横軸に出来高、縦軸に株価をとり、8つの局面からなります。
①株価は安値圏でありながら徐々に出来高が増えていく。(→注目、買いエントリーを検討)
②出来高の上昇ともに株価も上昇(→買い)
③出来高は横ばいとなっていくが、株価は上昇(→買い継続)
④株価は上昇していくものの、出来高が少し減少していく(→買い控え)
⑤株価は高値圏で推移するが出来高が減少(→警戒局面)
⑥出来高の減少とともに株価も下落(→売り)
⑦出来高の減少は止まるが、株価は下落(→売り)
⑧株価は下落するが、出来高が少しずつ増え始める。(→底値圏かも!?注意)
いかがでしょう?
株価が大きく上昇する際には、出来高の増加を伴うケースがほとんどです。また、逆ウォッチ曲線の①の局面のように出来高が株価に先行して増加するケースが非常に多いことも覚えておきましょう。
実際にチャートで見ていこう
逆ウォッチ曲線の代表的な8つの局面については大方理解できたでしょうか?
勿論、現状を簡単に8つの局面のいずれかに当てはめることは、実際の相場においては難しいです。しかし、株価の急騰が、出来高の増加からスタートするケースは本当に多いのです。
例えば以下のチャートを見てみましょう。
このチャートを見ると、横ばいだった株価が出来高の増加とともに上昇していく流れが読み取れます。
大事なことは、出来高の増加と株価の上昇の局面、逆ウォッチの②の局面を見逃さずに買いエントリーするということです。
そして、何より避けるべきは追っかけ買いです。逆ウォッチで言うと③の局面を過ぎるとうまみはかなり少なくなってしまいます。勿論、上のチャートのようにもう一段高(170円を上抜けていくところ)する可能性もあるにはあるのですが、高値掴みとなるリスクをはらんでいることを考えると、他に②の局面を迎えている銘柄を探したほうが賢明かもしれません。
出来高と株価の関係は、注目することで勝率をかなりアップ出来ることになりますから、是非、いろいろなチャートを見て学習していくとよいでしょう。
まとめ
証券会社のツールで、様々な銘柄の逆ウォッチ曲線を調べると、ぐちゃぐちゃで扱うのはなかなか難しいケースが多いでしょう。でも、逆ウォッチ曲線の基本的な考え方である8つの局面を知っておくことは、きっと株式投資をしていく上で役立つと思います。
また、逆ウォッチ曲線に限らず「株価と出来高の関係」はスイングトレードで利益を上げるためには必要不可欠な考え方となります。数多くのチャートを学習することで、実践に生かしいく工夫をしていくとよいでしょう。