
株式市場・退場のありがちな原因5つを勉強しておこう
アベノミクスやNISA口座など政府の取り組みもあって株式投資に興味を示す個人投資家の方は多いだろう。
しかし、残念ながら株式市場では今日もたくさんの人が多額の損失をだして相場退場を余儀なくされている。
株式市場は簡単に儲かる世界ではないのは言わずもがなだが、それでも多額の資産を失っての退場は避けたいところだろう。
今回のコラムで、あらかじめ相場退場の原因としてありがちな5つの原因を勉強することによって、安易に株式市場に挑んで相場退場となってしまわないようにして欲しい。
ありがちな原因①巻き込み事故
ある意味しょうがないのではという声も聞こえてきそうなのが、巻き込み事故によって資産を失ってしまうケースだ。
相場ではたまにバブルが起きて、それが崩壊したり、天災が起きたり、○○ショックと呼ばれる世界同時株安が起きることがある。
相場全体や世界全体の動きに巻き込まれて保有株が大きく値下がりしてしまう危険性は株取引をしていく限り常に付き合っていかなければならない。
できるかぎり巻き込み事故と付き合わないためには、早めの損切り、そして、相場が悪い時は取引を休む勇気も必要だろう。
関連用語:バブル、ITバブル、震災、リーマンショック、など
ありがちな原因②保有株に事件
倒産リスクや、倒産しないまでも上場廃止になるリスクは株式投資をしていく限りは避けて通れない。
これを避けるための最低限の知識としてGC注記や重要事象についての話を前回のコラムで紹介したが、これらに注意していたとしても急に粉飾決算などのバッドニュースが発表される可能性もある。
配当を出している株や東証一部の銘柄を取引するなど、避けられる限り避けたいのが保有株の個別のバッドニュースだ。
関連用語:粉飾決算、100%減資、ライブドア、JAL、オリンパス、スカイマーク、エルピーダメモリ、など
ありがちな原因③ナンピン地獄
上に上げた二つは少々避けづらい相場退場要因であるが、このナンピン地獄は投資家自身の心の弱さから生じるケースが多い。
最初からナンピン前提で株を買い進めているのであれば問題ないが、平均取得単価を下げようと、株価が下がったあとにナンピンすることを決める、いわゆる後出しナンピンは相場退場へと突き進んでしまう可能性がけっこう高い。
スイングトレードでは騰がらない株はとっととロスカットする勇気を持ちたい。
関連用語:ナンピン、平均取得単価、塩漬け株
ありがちな原因④ほったらかしで一撃必殺される
「損は確定して初めて損となる・・・。」確かにそうかもしれないが、株を買ってほったらかしにする投資手法は長期投資の考え方だ。
最初から長期投資するつもりで株を買ったのなら良いだろうが、スイングトレードのつもりで買ったのに、騰がらないからとほったらかす、これはやめたほうが良いだろう。
ほったらかしにしておいた株が取り返しのつかない損を生み出してしまう可能性もある。
ありがちな原因⑤信用取引で短期間で失う
勘違いしないで欲しいが、信用取引は本来「武器」だ。
株価上昇の局面ではレバレッジをかけて資産を効率的に回転させることができるし、相場下落時には空売りで資産を守ったり、あるいは下落に乗じて利益を上げるなど、信用取引は使いこなすことで大きな「武器」となるだろう。
ただ、「武器」は、それを使える実力を持った時に「武器」となる。
実力がない時に無理して信用取引に手を出すと、信用取引は「凶器」となってあなたの資産を短期間で食い尽くしかねない。
スイングトレードで利益を上げることを狙うのなら、まずは勉強して現物株の買いから入るトレードで
安定して利益を上げられるようになることを目指したい。
関連用語:信用取引、空売り
まとめ
株式市場にはたくさんの夢があり、書店に並ぶ本や雑誌は射幸心を煽るものが多い。
ただ、その裏には同数、いや、それ以上の数の相場退場を余儀なくされた個人投資家がいることを忘れてはいけない。
株式市場でリターンを得るために、まずはリスクの理解が必要不可欠だろう。