
儲かる売買ルール作成には、時間がかからない方がおかしい。
儲かる売買ルール、誰もが欲しいものだろう。
ただ、儲かる売買ルールは作成にどうしても時間がかかるという事実を忘れてはいけない。
株勉強ドットコムでも、売買ルール作成にはどれだけ最短でも180日かけることをおすすめしている。
その理由と、資金コントロールに関する大事な話を今回のコラムでは解説しておきたい。
そもそも儲かる売買ルールとは
儲かる売買ルールとは、継続してトレードし続ければ最終的に利益が残る売買ルールのことを言う。
これは、数学でいう「期待値」の考え方だ。
あなたも中学、高校で数学を勉強したことがあれば「期待値」の考え方は習っているだろう。
この中学、高校時代に習った「期待値」の考え方をもう一度思い出してもらいたい。
コインの裏表の話。
コインを投げたときに表が出る可能性、裏が出る可能性はそれぞれ2分の1、これは誰でも理解できる。
では、10回コインを投げるとどうなるだろう?
「期待値」の考え方では5回表が出て、5回裏が出るだろうが、実際に10回投げてみてもそうならないことが多い。
そう、10回程度だと期待値通りになることもあるが、「偏り」が出ることも結構ある。
例えば2回表、8回裏となることもあるだろう。
で、株式投資での売買ルールに置き換えると
株式投資、特にスイングトレードでは期待値が高い売買ルールを作成することが大事だが、短期間で作ったものにはどうしてもその有用性に疑問符がつく。
そう、短期間で作った売買ルールでは偏りが出やすくなるためだ。
最初、「これは儲からない。」と思えた売買ルールでもやり続ければものすごく期待値の高い売買ルールなのかもしれないし、「これはイケる!」と思った売買ルールでも実は期待値がマイナスの売買ルールかもしれない。
売買ルールは「期待値」の高いものを作ることが目的だが、その実現のためにはそれ相応の検証回数と期間が必要な理由が分かってもらえただろうか。
コインよりも不安定な相場状況
売買ルール作成に時間をかける必要がある理由は「期待値」の考え方以外にもある。
それが相場の不安定さだ。
相場は不安定で同じ相場は二度と来ない。
コインに比べると同一条件での検証実験は、どうしてもやり辛いといえる。
では、どうするか。
どうしても、様々な相場状況下での検証が必要となってくるのだ。
色々な相場を短期間で検証するのはまず無理。
儲かる売買ルール作成には期間がかかるものである。
そこで大事な資金コントロール
「期待値」の考え方、そして、いろいろな相場状況を検証する必要性から売買ルール作成にはある程度時間をかけることは分かったかと思う。
そして、そこで大事になってくるのが資金コントロールだ。
もう、お分かりかとは思うが、最初から実際に資金を投じながら売買ルールを作っていっては、売買ルールを作り終えるまでに資金が枯渇してしまう危険性大である。
勿論、売買ルール完成までの全ての工程を資金を投じることなくできるかと言えば、その答えはNOだろう。
でも、だからこそ、資金コントロールには最大の注意を払って儲かる売買ルール完成を目指してもらいたい。