
分散と集中、保全と拡大、あなたの目的に合わせた投資方法を
卵は一つの籠に盛るなという相場格言がある。
一つの金融商品に資産を集中させると、万が一、その金融商品にアクシデントが起きたときに、大きなダメージを受けることになってしまう。
それを避けるために、資産はいくつかに分散させた方が良いという教えだ。
勿論、株式投資においても、銘柄を分散させる投資手法は良く採用される。
ある銘柄が下がっても、違う値動きをする銘柄を分散して保有していれば、被害を食い止められるという考え方だろう。
確かに、卵は一つの籠に盛るなという相場格言は正しいように聞こえる。
資産は分散させよう
相場格言通り、これから株式投資で利益を上げていこうと考えている人も、資産全てを株式投資に割り当てるのは避けた方が良いだろう。
というのも、株式市場は確実に儲けられるものではないし、元本も保証されてはいないためだ。
株式投資などのリスク資産へ割り当てる資産の目安は、全資産の3分の1程度とよく言われるが、貯金や債券、投資信託、株式などにバランスよく割り当てるとよいだろう。
で、次に株式投資に割り当てられた資金の話
さて、総資産を色々な金融商品に大まかに割り当てたら、株式投資用の資金をどう運用していくか考えてみよう。
株勉強ドットコムのサイトではスイングトレードに主眼を置いているので、スイングトレードで資産運用をしていくという前提で話をすすめたい。
実は、スイングトレードで運用していくとなると、先の「卵は一つの籠に盛るな」という相場格言は必ずしも適切とは言えないだろう。
というのも、スイングトレードで利益を上げる考え方は、A銘柄が下がってもB銘柄が上がるからよいという考え方ではなくて、A銘柄がだめならとっとと損切りしてB銘柄で利益を狙おう、という考え方だ。
スイングトレードで利益を上げた著名な投資家を見ても、集中投資で資産を築いていった投資家が数多くいる。
分散効果で資産を守る働きをさせるよりも、集中投資で資産拡大を狙っていく、これがスイングトレードの稼ぎ方なのかもしれない。
勿論、そうはいっても毎回の取引で株式投資用の資産全てを一つの銘柄に一回のタイミングで投資していくと、リスクは当然大きくなる。
ご自身で資金コントロールにしっかりと目を向けながら投資していく必要があるだろう。
資産拡大や資産保全
株式投資関連のウェブサイトや本を見ると、資産の積極的な拡大を狙うものもあれば、資産を守ることに主眼を置くものもある。
そこに書かれていることは、おおよそ間違いではないが、大事なのはあなたの目的に合っているかどうかだ。
スイングトレードで資産を拡大していこうと考えている人が、PBRなどの企業の財務分析を勉強していても非効率かもしれない。
あなたが狙うのは資産拡大か、資産保全か?
その目的に見合った努力こそ、要領よくゴールを目指せる方法だろう。
まとめ
資産拡大か、資産保全か、投資する目的によって勉強内容や投資スタイルが異なる。
自分が目指すべき方向性をしっかり決めて、その上で勉強内容や集中投資や分散投資といった投資スタイルを決めて努力していくのが効率的だ。