
相場上昇時期のトレード戦略について勉強しよう
相場が上昇していく時のトレード戦略について考えておきたい。
まず、大事なことは、相場上昇時期には前のめりになることに注意が必要ということだろう。
テレビのニュースで「日経平均株価がまた続伸です」なんて報道があると、「ここで稼がないと」と思ってしまいがちだが、実は日経平均株価が続伸するときはせいぜい日経平均株価と同じぐらいの利益幅で十分だ。
むしろ、この時期に前のめりになって、急落に巻き込まれて損してしまうということを避けながら投資することを心がけたい。
例えば次のチャートを見てみよう。
2013年5月23日に株価が急落した時の日足の日経平均株価のチャートである。
急落する直前まで相場全体はイケイケモードだった。
そうした時こそ、急落が待っているものだ。
・・・相場上昇期は前のめりになりすぎないことに注意が必要
銘柄戦略
そうは言っても、せっかくの相場上昇期は利益を得たいのもまた事実である。
でも、銘柄選びを間違えると相場全体は調子が良いのに自分が買った銘柄だけ上がらないという事態が起きてしまう。
そして、そういった状況は実は非常に起きやすい。
相場全体が盛り上がると、日経平均株価の寄与率が高い銘柄が上がっている一方で、個別銘柄を見るとそこまで上昇していない銘柄が多いというのもまた事実なのだ。
相場上昇期は様々な個別銘柄を分析して投資するよりは寄与率が高い銘柄、或いは相関が高い銘柄に絞って分析して投資をしていったほうが良いだろう。
また、日経平均株価と同じ動きをする、或いは2倍の動きをする上場投資信託(ETF)もある。
これらを取引するのも一考だろう。
急落への対処法
冒頭で述べたようにあまりに前のめりになると、急落に巻き込まれる危険性が高くなる。
それを避けるためには日経平均株価のテクニカル分析を欠かさず行っておくことも大事だろう。
オシレーター系のテクニカル指標を過去のデータと比べて見てあまりに買われすぎならば、注意が必要かもしれない。(例えば過去の日経平均株価の最高RSIと今のRSIを比べてみる)
また、チャートを見たときのチャートの角度にも気をつけると良いだろう。
今まで45度ぐらいの角度で上がっていたのに急に60度の角度で上がりだしたとする。
そうするとそろそろ天井(ピーク)を打つ可能性がある。
相場は、ロウソクの炎と一緒で燃え尽きる前が一番明るいものだ。
上昇相場に乗り遅れたなら、次の上昇相場を待つとして今回は入らない方が良い。
また、最終的に急落から自分を守るためにはノーポジション、つまり現金化しておくことが一番の対策となる。
急落に巻き込まれることがないように早めの損切りを心がけるようにしよう。
結論、守りながら攻めろ
上昇相場でのトレード戦略を一言にまとめると「守りながら攻める」だろう。
下落相場では守りに重点をおく必要があるが、上昇相場は攻めることも必要になってくる。
守りながらというのは、守る術(損切り)を常に想定しながら投資することだ。
また、投資するタイミングが遅れてしまったなら、もうその上昇相場は諦めたほうが良いだろう。
一番避けるべきは利益を得られないことではなくて、無駄に損をすることだからだ。