
・アベノミクス騰がる株
・アベノミクスで一攫千金
本屋に並ぶ雑誌にはアベノミクスで一儲けした個人投資家の特集が組まれ、金融資産1億円超えの通称「億り人」が次々誕生している模様です。
では、いまさら聞けないこの「アベノミクス」とはいったい何なのでしょうか?
アベノミクスとは2012年12月に第二次安倍政権が打ち出した経済政策の総称のことを言います。
3本の矢と呼ばれる「機動的な財政政策」、「大胆な金融緩和」、「成長戦略」の3つの基本政策を軸として日本経済の再生を狙うというのが基本的な骨子となっております。
「機動的な財政政策」
機動的な財政政策では公共事業の拡大がわかりやすい例ですね。
国債発行や税収からなる国の財源を利用して、公共事業を拡大していくことにより、雇用の拡大などへつなげることを目的としています。
「大胆な金融緩和」
日銀による金融緩和で、お金を市場に供給していく政策です。
円の価値が下がり円安に向かう効果のほか、市場のリスク許容度の拡大へとつなげる狙いがあります。
「成長戦略」
グローバル競争に勝ち抜ける企業の成長をサポートしたり、ベンチャー企業を育成することによって海外からヒト、モノ、お金をひきつける戦略といえます。
この3本の矢がしっかりと機能すると確かに経済が成長していく期待感をもてるともいえるかもしれません。
単純にアベノミクスとは増税や国債発行で財源を集め、それを市場にばら撒いて経済を活性化させていこうという戦略と言えるのではないでしょうか。
確かに、経済にとってお金は血液、流通する血液が増えるための政策は、効果に一定の説得力を感じます。
ただ、アベノミクスで実際に経済的効果があったから株式市場で億り人が誕生したわけではありません。
株式市場においては株価はすべての情報を織り込んでいくことになります。
つまり、アベノミクスで景気がよくなるだろうと考えた個人投資家が多かったために株を買っておこうという流れができ、その流れの中で儲けた個人投資家がたくさん出た、という見方が一般的と考えられます。
アベノミクスの3本の矢の実際の効果にも期待したいですが、アベノミクスの流れに乗り遅れた個人投資家のために、今後も期待が持てる政策を期待したいものです。