
チャートパターンの勉強
チャートパターンについて勉強していきます。
チャートパターンとは、簡単に言ってしまうとチャートでありがちな典型的な形のことを言います。
今回は、そんなチャートパターンの中でも特に有名なものやよく使われるものについて解説していきます。
既に株式投資の経験をある程度積んでいる方は、その形がどうしてその形になるのかについて、投資家心理を想像しながら覚えるとより理解が深まるでしょう。
なお、チャートパターンは、そのチャートパターンが完成してから初めて
「あ、あのチャートパターンの形になっているな」
と、気が付くことも多いもので、なかなか活用するのは難しいかもしれません。
ただ、知っておくことで危険を事前に、あるいは保有中に察知して回避することができる可能性もありますので、多くの投資家が知っているもの、利用しているものをここで勉強していきましょう。
≪ヘッドアンドショルダー≫
日本名で三尊とも呼ばれるチャートパターンがこのヘッドアンドショルダーです。
高値圏で出現し、そこが天井になって下落に転じることを示唆するヘッドアンドショルダートップと、安値圏で出現し、底を打って上昇に転じることを示唆するヘッドアンドショルダーボトムがあります。
まずは、ヘッドアンドショルダートップです。
ヘッドアンドショルダートップの大まかな形を以下で確認してください。
ヘッドアンドショルダートップは天井、つまり相対的に株価が高い位置で現れるチャートパターンで、二度の調整したラインを結んだ線(ネックラインといいます)を下に抜けたら売りのサインとなります。
下落幅は青い線で示したようにネックラインからトップまでの長さが一つの目安になります。
次にヘッドアンドショルダーボトムですが、典型的な形は次ページのような形になります。
ヘッドアンドショルダートップの逆の形となるヘッドアンドショルダーボトムでは底値圏、つまり相対的に株価が低い位置でネックラインを上に抜けたところが買いのサインとなります。
トップのときと同様に、青い線で示した長さが上昇幅の目安となります。
以上が、ヘッドアンドショルダートップとヘッドアンドショルダーボトムの説明になりますが、注意点としては、トップアンドショルダーは終わった後に、あの形だったなと気が付くことが多いチャートパターンということです。
取引中に気づくことはなかなか難しいかもしれませんが、ヘッドアンドショルダーズトップの形になっていると気が付いた時点ですぐに保有株を手放すなどの対応ができれば損を小さく抑えられることもあるので、形だけでも覚えておきましょう。
≪三角保ち合い≫
三角保ち合いは、よく出現するチャートパターンで、信頼度も結構高いです。
また、ヘッドアンドショルダーズよりも見つけやすく、実践に活かしやすいと考えられます。
是非、基本的なパターンを学習しておきましょう。
まずは次の絵を見てみてください。
黒い線が値動きで緑の線が補助線です。
値動きが徐々に小さくなっていって、補助線を上に抜けたタイミングが買いのサインとなります。
また、強気の三角保ち合いと弱気の三角保ち合いもついでですので覚えておきましょう。
強気の三角保ち合いは下値を徐々に切り上げて上昇方向に向かっている一方で、弱気の三角保ち合いでは上値を徐々に切り下げる形となります。
≪ボックス≫
次にボックスです。
ボックスも、三角保ち合い同様、見つけやすいと言えますが、全く別の二種類の使い方あるので注意しましょう。
一つは、ボックスを株価の上限、下限の目安として使う方法です。
下の補助線のラインまで来たら買い、上の補助線のラインまで来たら売るという考え方が基本となります。
もう一つは三角保ち合いのときと同様、補助線をブレイクしたタイミングを買いや売りの判断として使う方法です。
ボックスの二つの使い方の例を次ページの絵で確認しておいてください。
※このコラムは株勉強ドットコムが出している書籍の内容を引用して再編集したものです。