
まず目指すこと
さて、株の短期投資でチャートなどを使って学習をしていくことに決めたとして、まず目指していただきたいのは相場状況を把握できるようになるということです。
株の短期投資で相場全体の状況を把握するためには、日経平均株価やTOPIXなどの指数を使い、テクニカル分析を行っていくことになります。
事前に証券会社で用意されているチャートツールなどを使ってテクニカル指標を学習し、その後、訓練をしていきましょう。
最初は概ね現状の相場状況が
・上昇トレンド
・膠着状態
・下降トレンド
のいずれであるかを判断できるようになることを目指し、その後は
・上昇トレンドでも上値余地はあるのか
・上値の目途、下値の目途はどれぐらいか
なども考えていくとよいでしょう。
投資する段階では相場全体の状況に合わせて、売買ルールを使い分けたり、投資する銘柄を変更することがあるので、相場全体の状況を把握することは大切です。
また、日経平均株価やTOPIXは、数多くの銘柄から算出された指数なので、一つの銘柄に比べるとクセが少なく、テクニカル指標の勉強にも適していると考えられます。
まず相場状況の把握ができることを目指し、概ねできるようになってきたら売買ルール作りへと進んでいくとよいでしょう。
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運用する段階でも心構えが大切
さて、運用の段階になった場合にはどういった心構えが必要なのかについて学習していきましょう。
株の短期投資で必要な2つのことは
・勝てると自信が持てる売買ルールを作ること
・その売買ルール通りに運用すること
ですが、この2つのうち特に難しいのが
・その売買ルール通りに運用すること
です。
せっかく苦労して使りあげた売買ルールでも、運用段階では感情が優先されてしまい失敗につながりやすくなります。
まず、このことをしっかり知っておくことが大切です。
多くの人が売買ルールを作り上げた段階で
「この通り運用すれば勝てる!」
と考えてしまうものなので、それこそ大儲けできると考えてしまう人も多いです。
でも、実際に運用段階になるとなかなかその通りにはいかないもので、少し予定外のことが起きた時に予定外の行動をとってしまい一気に負けにつながっていくこともあります。
「あれがなければ勝てた」
と結論付けてしまうこともできますが、実際には適切に感情をコントロールして運用することができなくて負けていることが少なくないのです。
株の短期投資で負ける要因のほとんどは、適切に心をコントロールすることができないことにあるのだと、ここで覚えておきましょう。
コントロールできることとできないこと
さて、あなたに明日の天気をコントロールすることはできるでしょうか?
明日を晴れにすること、明日を雨にすること、これはあなたにはコントロールできないはずです。
世の中にはコントロールできることとできないことがあるのです。
でも、株の短期投資に取り組むとコントロールできないことをコントロールしようとしてしまうものなのです。
例えば、あなたに経済指標の発表をコントロールすることはできるでしょうか。
できませんね。
決算発表はどうでしょうか。
これもできません。
仮にできたとして、その後株価がどう動くかはコントロールできるでしょうか。
できないはずです。
経済指標の発表や値動きがどうなるかはわからないのです。
これらのことを考えても、株の短期投資で勝つことはできないのです。
では、取引するかどうかはあなたにコントロールできるでしょうか。
また、取引の金額や損切りするかどうか、利益確定するかどうかはコントロールできるでしょうか。
これらはあなたにコントロールできるはずです。
運用する段階では、あなたは自分でコントロールできることをしっかりとコントロールすることに集中しましょう。
憂いていても、期待しても、祈っても結果は変わりません。
コントロールできることに集中してこそ、結果をよいものに変えていくことができるのです。
もちろん、頭では分かっていても実際は難しいものです。
冒頭で天気の話をしましたが、実際の運用段階になると
「どうか晴れてくれ!」
といったように祈ってしまうものなのです。
大事なことは「晴れてくれ」と祈ることではなく、折り畳み傘を持っていくことです。
運用段階で「上がってくれ!」と祈っていたら要注意です。
祈るのをやめてどうするかを決めましょう。