
心構えは重要です
株の短期投資で負ける要因は、実はほとんどが感情のコントロールに失敗したためだと聞いたらあなたはどう考えるでしょうか?
「いや、そんなはずはない。」
「銘柄が悪いから、損失になったのだ。」
「相場が悪かったから負けたんだ。」
そう考える人も多いのではないでしょうか?
もちろん、相場の急激なドローダウンに巻き込まれて損失を出してしまうこともあるかもしれません。
でも、銘柄や相場など、自分以外のことが要因で負けたと考えている限り、継続して利益を上げることは難しいと言わざるを得ません。
世界経済が混乱するほどのドローダウンがあっても、自分をコントロールすることで生き抜いている個人投資家は数多くおります。
また、よくよく調べてみると、世界経済が混乱するほどのドローダウンのせいで負けたのではなく、そんな時に無理な取引を繰り返したから負けてしまっているケースも多いものです。
個人投資家には「取引をしない」という選択肢があります。
また、保有していても「損切り」という選択肢もあります。
株の短期投資で損をしたら、なぜ負けたのかをよく検証してみましょう。
・熱くなって取引をしてしまったから負けた
・損切りを適切にすることができなくて負けた
そう考えたのであれば、本書などを通じて感情のコントロールについて学習することで今後は同様の負けパターンに陥らないようになっていけるはずです。
一方で負けた要因を
・銘柄が悪いから負けた
・相場が悪いから負けた
と考えたなら、残念ながらきっと同様の負けパターンを繰り返すことになるでしょう。
株の短期投資において、感情をコントロールすることは大切です。
それどころか、感情をコントロールすることができるかどうかこそが勝敗を分けると言っても過言ではありません。
まずはこのことだけでも頭に入れておきましょう。
リスクとリターン
さて、投資にはリスクとリターンがあります。
これは、株の短期投資でも例外ではありません。
次のグラフを見てみて下さい。
1番の番号が書いてある場所、つまりローリスクハイリターンの投資はないと考えなければいけません。
そんなこと当たり前という声が聞こえてきそうですが、どうしても投資をするときには
「1年後に〇〇万円を目指したいな」
「複利で資金を回転させればすごい金額になるな」
「儲かったら何を買おうかな」
ということを考えてしまうものです。
これは、1番の考え方で投資をしてしまっているのと同義になります。
これでは、リスクが顕在化した時にパニックになってしまったり、場合によっては感情による取引を繰り返してしまう危険性があります。
多くの人が
「損したらどうしよう」
「最大、どれぐらいの損失になりそうだな」
「何連敗まで想定しておこうかな」
ということを考えないままにスタートしてしまうものですが、株の短期投資ではまずリスクについて徹底的に理解し、想定しておくことが大切です。
もし、今100円の株価が120円、130円になることを期待した際には、同時に80円、70円になっていく可能性もあると考えてください。
どうしても、取引段階になると120円、130円ばかり考えてしまうものなのです。
世界的著名投資家のジョージソロスは
「まず生き残れ。儲けるのはそれからだ。」
という言葉を残しております。
リスクとリターンは表裏一体ということをただ理解しているだけでは、まだ不十分です。
リターン以上にリスクについて真剣に考えて、またあらゆる想定をしてから取り組んでいきましょう。
リターンのことは
「儲かった後に決めればいい。」
ぐらいの気持ちで取り組んだ方がよい結果を得られるのではないでしょうか。